従来の有効化型欧州特許と単一効力特許との間で権利の活用度に差があるかを調べてみました。
I. 方法
ツール
– EP Bulletin search (Database: BULL 2024/20)
– EPO Statistics and trends centre
母集団
UPC協定発効後の2023年6月以降に登録になった欧州特許
権利活用度の指標
EPOのRegisterに登録されたライセンスの件数
II. 結果
(1)2023年6月以降に登録になった欧州特許の件数:116249件
(2)そのうち単一効力特許の件数:26449件
(3)2023年6月以降に登録になった欧州特許に関して登録されたライセンス数:34件
(4)そのうち単一効力特許に関して登録されたライセンス数:14件
権利活用率(ライセンス率)
平均ライセンス率(Average licence rate)= (3)/(1)
単一効特許ライセンス率(UP licence rate)= (4)/(2)
III. 考察
上記グラフからも明らかなように単一効力特許のライセンス率は0.053%と平均ライセンス率の0.029%よりも高い値となりました。
この結果は従来の欧州特許よりも単一効力特許の方がより積極的に活用されていることを示唆します。
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