欧州特許実務

欧州では発明に相乗効果があれば進歩性はほぼ確実に認められます

欧州特許庁における進歩性は先行技術に対する効果が重視されるProblem Solution Approachと呼ばれる手法に基づいて厳密に判断されます(Problem Solution Approachって何?という方は過去の記事「Prob...
欧州特許実務

UPCはイギリスでの侵害にも管轄権を有する?

イギリスは2016年のブレグジットにより欧州連合(EU)から離脱したため、参加の条件にEU加盟国であることを要求するUPC協定には参加していません。このため統一特許裁判所(UPC)は欧州特許のイギリス部分の侵害については管轄権を有さないと言...
欧州特許実務

UPCのCourt of Appealが包袋禁反言を認めるっぽい決定を下しました

以前の記事「UPCではクレーム解釈に包袋内容も参酌され得ます」ではUPCのミュンヘン地方部が下した決定に基づいて統一特許裁判所では侵害訴訟のクレーム解釈において包袋内容を参酌する可能性があることを説明しました。今回は統一特許裁判所の控訴裁判...
ニュース・コラム

生成AI時代に求められる弁理士についての個人的考察

先日開催された高橋正治先生主催の知財実務情報Lab.におけるセミナー「ChatGPTを使って中間対応案を検討する」においてOA対応案検討の実演のおまけとして生成AI時代の弁理士像についても個人的な考えを述べてみたのですが、思いの外反響があり...
研究

ChatGPTは図面を正しく認識できるか?

昨日開催された高橋正治先生主催の知財実務情報Lab.におけるセミナー「ChatGPTを使って中間対応案を検討する」で「ChatGPTは引用文献の図面を正しく認識できるか?」というご質問を頂戴しました。引用文献における図面のみに開示された特徴...
ニュース・コラム

[2025]出没予報[2月]

2025年2月の私長谷川の日本での出没予報(仮)です。2月10日(月)  大阪/クライアント訪問2月11日(火)  建国記念の日2月12日(水)  大阪/クライアント訪問2月13日(木)  大阪・兵庫/クライアント訪問2月14日(金)  岡...
欧州特許実務

EPOで従属クレームとみなされる独立クレーム

欧州特許庁では従属クレームは、「他の請求クレームのすべての特徴を含むクレーム(Any claim which includes all the features of any other claim)」と定義されています(ガイドライン F-...
欧州特許実務

欧州特許はどの国で有効化されているか?

欧州特許が得られた後に権利をどのEPC加盟国で有効化すべきかは悩ましい問題です(「有効化ってなに?」という方は過去の記事「欧州特許の有効化手続とその後の維持年金納付手続」をご参照ください)。一般的な考えでは競合他社の製造開発拠点や、特許権が...
セミナー案内

[1/22]欧州知財ウェビナーのご案内[進歩性@ドイツ]

次回の欧州知財ウェビナーの日程およびトピックが決まりましたのでご案内申し上げます。・トピック「ドイツにおける進歩性」統一特許裁判所が進歩性の評価の際にドイツに近いアプローチを用い始めたことから、ドイツにおける進歩性の判断手法が注目されていま...
欧州特許実務

EPOの異議では補請求を出し惜しみすべきではありません

欧州特許庁における異議手続きでは、補請求(auxiliary requests)の提出が特許を維持するために重要になります。一方で特許権者の中には補請求を提出することで主請求(main request)の審査が蔑ろになることを恐れたり、異議...
欧州特許実務

UPCにおける均等論の要件

2024年11月22日、統一特許裁判所のハーグ地方部は、統一特許裁判所の判例上初の均等論の要件を特定した判決を下しました(ケース番号:UPC_CFI_239/2023)。ハーグ地方部が定めた均等論の要件は以下の通りです。a variatio...
中堅特許事務所への道のり

Hasegawa弁理士事務所におけるValidation費用の目安

欧州特許庁での権利化後は、得られた欧州特許を実際に権利が欲しいEPC加盟国で有効にするためのValidationという手続きが必要になります(「Validationってなに?」という方は過去の記事「欧州特許の有効化手続とその後の維持年金納付...
セミナー案内

[12/11]欧州知財ウェビナーのご案内[PSAのバグ]

次回の欧州知財ウェビナーの日程およびトピックが決まりましたのでご案内申し上げます。・トピック「Problem-Solution Approachのバグ技」欧州特許庁がProblem-Solution Approachという手法で進歩性を評価...
欧州特許実務

UPCはGold Standardを採用したか?

以前の記事「UPCはProblem Solution Approachを捨てたか?」ではUPCがこれまでの判決において欧州特許庁が採用するProblem Solution Approachを採用していないことを説明しました。一方で補正による...