どのカテゴリーの組織が単一効特許を活用しているのかを調べてみました。
I. 方法
アプローチ
①大学、公的研究機関(Universities and public research organisations)、②零細企業、個人(SMEs and individual inventors)そして③大企業(Large companies)の3つの組織のカテゴリー別の単一効申請におけるシェア率(その組織カテゴリーによる単一効申請数/単一効申請全数)と、登録特許におけるシェア率(2023年のその組織カテゴリーによる登録欧州特許数/2023年の登録欧州特許全数)とを比較しました。
データ入手方法
– 単一効申請におけるシェア率はEPO Statistics and trends centreから抽出(2024年5月21日のデータ)
– 登録特許におけるシェア率は2023年のEPOのPatent Indexから入手
II. 結果
III. 考察
単一効申請におけるシェア率(上の値)が登録特許におけるシェア率(下の値)よりも高いことは、その組織が単一効特許をより積極的に活用していることを意味します。一方では単一効申請におけるシェア率が登録特許におけるシェア率よりも低いことは、その組織が単一効特許の活用に消極的であることを意味します。
大企業では単一効申請におけるシェア率(58.3%)の方が登録特許におけるシェア率(69.0%)よりも低く、これは大企業が単一効特許の活用に消極的であることを示します。一方で、零細企業、個人では単一効申請におけるシェア率(34.1%)の方が登録特許におけるシェア率(23.0%)よりもかなり高く、零細企業、個人が単一効特許の活用に積極的であることが浮き彫りになりました。
一方で大学、公的研究機関では、単一効申請におけるシェア率(7.6%)と登録特許におけるシェア率(8.0%)とに大きな差ありませんでした。
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