クーリングオフ期間は、期間満了前に両当事者が延長請求を提出した場合、合計24ヶ月まで延長することができる。欧州連合知的財産庁は、どのような期間の延長が要求されたかにかかわらず、22ヶ月の延長を認める。
クーリングオフ期間が24ヶ月に制限されていることを、交渉のための中断を共同で請求することで回避することはできない。このような中断は、クーリングオフ期間の満了後に請求することができる。
クーリングオフ期間を延長するためには以下のことが必要となる。
・両当事者の署名入り請求書。これは2つの別々の請求書でも1つの共同請求書でもよい。延長の理由を記載する必要はない。
・請求書は手続言語で記載されていなければならない。または請求書は庁言語のいずれかの言語で提出することができる。ただし提出後1ヶ月以内に当事者の自発的な意思で翻訳文を提出しなければならない。欧州連合知的財産庁は、延長請求書の翻訳文を要求する通知を送付しない。
・請求書はクーリングオフ期間の満了前に提出されなければならない。クーリングオフ期間の満了後に提出された請求は却下される。当事者の一方がクーリングオフ期間内に請求し、他の当事者がクーリングオフ期間後に請求した場合も、延長は拒否される。
クーリングオフ期間の延長は、期限の延長請求や中断の請求とは区別されなければならない。延長請求が、提出が遅れた理由またはクーリングオフ期間が既に延長されていたことを理由に認められない場合は、条件が満たされていれば、中断請求として取り扱われる。
クーリングオフ期間の延長はクーリングオフ期間の開始日から24ヶ月間認められる。この手続により複数回の延長が避けられると同時に、当事者が異議手続をいつ継続するかを決める自由を最大限に確保することができる。
いずれかの当事者は書面で明示することにより延長されたクーリングオフ期間を終了させることができる(オプトアウト)。
他の当事者がこれに同意するかどうかは問題ではない。
当事者の一方が延長されたクーリングオフ期間の満了前にオプトアウトした場合、欧州連合知的財産庁は両当事者にその旨を確認し、当該通知の2週間後にクーリングオフ期間が満了するよう設定する。異議手続はその翌日に開始される。同通知により、異議申立の立証(クーリングオフ期間の終了後、2ヶ月)および出願人の答弁(クーリングオフ期間の終了後、4ヶ月)の新しい期限が通知される。
オプトアウトは取り消すことができない。異議手続開始前の最後の月にオプトアウトすることは認められない。
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