ドイツでは移行時にクレームを減らしても費用削減効果はありません

欧州ではクレーム数が15超である場合、超過クレームごとに235ユーロの追加クレーム費用が要求されます(EPC規則45条(1))。そしてPCTルートの場合は、この追加クレーム費用は移行時のクレーム数を基に計算されます(EPC規則162条(1))。このため欧州への移行時にクレーム数を減らして高額なクレーム費用の発生を防止するということが実務上よく行われます。

 一方ドイツではクレーム数が10超である場合、超過クレームごとに出願料に30ユーロ加算されます。ここまでは欧州と似ているのですが、ドイツではこの追加庁費用がPCTルートの場合移行時ではなく国際出願時のクレーム数に基づいて計算されるという点で欧州と異なります。

このためドイツでは移行時にクレームを10以下にしたからといって国際出願時のクレーム数が10超であれば追加庁費用の発生を防止できません。

尤も、ドイツの追加庁費用は欧州の追加クレーム費用と比べるとかなり低額なのであまり気にならないというユーザが多いのではないでしょうか。

ソース:
https://www.dpma.de/patent/patentschutz/europaeischeundinternationalepatente/pct-gebuehrenbeimdpma/index.html

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