欧州での就職先の探し方(知財)

最近日本人の知財関係者から欧州での就職活動についてアドバイスを求められることが増えてきました。特に「どのようにして欧州の特許事務所の求人を見つけたらよいのか」という質問をよく受けます。

確かにパテントサロン等でも欧州の特許事務所の求人情報をチラホラと見かけますが、その数は消して多くありません。また、あえて日本人に対する求人情報をHPで公開している事務所はほぼありません。

それではどうすればよいのでしょうか。

例えば私の場合、日本企業を多くクライアントとして抱える特許事務所に片っ端から履歴書を同封してコンタクトをとってみました。私は、就職先をドイツに決めていたので、コンタクトを取る事務所のスクリーニングには日本企業向けにドイツの特許事務所を紹介した当該ホームページを参照しました。コンタクトを取った事務所の8割からは無視または体よくあしらわれましたが2割の事務所からは興味を示してもらえました。当時これらの事務所が日本人の求人広告を出 していなかったことを考慮すると2割という数字はかなり良い確率だと思います。

または、現在勤めている日本の特許事務所によく訪問してくる欧州代理人に内密に「貴所で働かせてくれないか」とダイレクトに聞いてみるのもよいかもしれません。日本によく出張する欧州代理人は日本企業を多くクライアントとして抱えているはずなので、日本人知財関係者の潜在的需要もあるはずです。

いずれにせよ待ちのスタンスだけでは欧州で希望に適った職場を見つけるのは困難だと思います。攻めのスタンスで行動あるのみです。

現在日本から欧州への出願は増加傾向にあります。同時に日本人クライアントとのコミュニケーションとの困難さに頭を抱えている事務所も少なくありません。したがって、日本人クライアントとの円滑なコミュニケーションを図るために日本人弁理士または知財経験者を潜在的に欲している事務所は多くあると思います。

欧州で働く日本の知財関係者は近年増えてきたとはいえまだアメリカほどの飽和状態にあるとも言えません。欧州知財市場は、日本人にとって魅力的な活躍の場のうちの1つであると思います。

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