欧州特許実務

ニュース・コラム

欧州特許庁が2019年の年次統計を含む「Patent Index」を公表しました

欧州特許庁は、3月12日、2019年の年次統計を含むPatent Indexを公表しました。公表された年次統計によると2019年の欧州特許出願の総数は181406件と、2018年(174481件)と比較して4.0%の増加となりました。日本か...
中間

EPOはどんな場合にいきなり口頭審理の召喚状を発行するか?

欧州特許庁における審査では書面審査で特許査定を出せないと判断された場合は、口頭審理の召喚状が発行され、口頭審理において出願人に口頭で特許性を主張する機会が与えられます(EPC116条)。この口頭審理の召喚状、通常は審査過程において何度かOA...
中間

日本の実務家がしがちな欧州での危険な補正の形態4つ

欧州特許庁は補正における新規事項の追加(EPC123条(2))に厳しいことで有名です。一方で日本特許庁は補正による新規事項の追加にはかなり寛大です。このため日本の感覚で欧州特許出願のクレーム補正をしてしまうと新規事項の追加と判断されるリスク...
欧州特許実務

EPO庁費用計算フォーム

欧州特許出願に関する庁費用の計算フォームを作成してみました。2020年4月1日からの改訂版庁費用に基づいています。
中間

欧州では1つのリストからの選択には新規性が認められません。

日本では先行技術文献に記載された選択肢の一部を発明特定事項として選択した発明であっても、異質または同質であっても際立って優れた効果を有する場合は選択発明として新規性および進歩性が認められることがあります。欧州でも先行技術文献に記載された選択...
ニュース・コラム

欧州特許庁、手続料金の値上げ等を公表 2020年版

欧州特許庁は2020年1月のOfficial Journalで2020年4月1日から手続料金を引き上げることを公表しました。主な料金の改定は以下の通りです(カッコ内は旧料金)。オンライン出願料125ユーロ(120ユーロ)ページ料36ページか...
中間

口頭審理の召喚状が来てもまだ特許査定のチャンスはあります

欧州特許庁の審査過程では日本のようにいきなり拒絶査定がなされることがなく、口頭審理の召喚状が発行され、口頭審理において出願人に口頭で特許性を主張する機会を与えてから拒絶査定がなされます(EPC116条)。口頭審理の召喚状は通常、口頭審理の日...
欧州特許実務

欧州向けの出願では無理にでも1カテゴリー1独立クレームにしたほうが良いです

欧州特許庁では以下のEPC規則43条(2)の規定により原則1つカテゴリー(物、方法、使用)について1つの独立クレームしか許可されません。EPC規則43 クレームの形式及び内容(2) 第82条を損なうことなく,欧州特許出願は,同一範疇(製品,...
欧州特許実務

欧州向け出願ではクレーム数を多くしたほうがよいです

日本からの欧州特許出願の中にはクレーム数が例えば2~5程度と少ない出願が散見されます。しかし出願時のクレーム数が少ないことは以下の2つの理由から欧州では好ましくありません。1.拒絶理由が小出しにされる欧州特許庁の調査部門は独立クレームおよび...
欧州特許実務

欧州特許庁における異議の概要

欧州特許庁における異議の概要をまとめてみました。手続き欧州特許庁における異議は日本と異なり異議申立人と特許権者とが対立する当事者系の手続きとなります。つまり異議申立人と特許権者との間で議論がなされ、そして欧州特許庁の異議部が最終決定を下しま...
欧州特許実務

EPOにおけるクレーム手数料についてよくあるQ&A

欧州特許庁ではクレームが15を超えた場合に1クレームごとに追加のクレーム手数料の納付が求められます(EPC規則45条(1))。このクレーム手数料に関するよくある質問をQ&A形式でをまとめてみました。Q. クレーム手数料っていくらですか?A....
欧州特許実務

欧州ではプロダクトバイプロセスクレームが結構使えます

日本では2015年の最高裁の判決以来、無効理由を包含する恐れのあるプロダクトバイプロセスクレームは避けられる傾向にあります。このため日本の出願人が国外で権利を取得する際にもプロダクトバイプロセスクレームが活用されることはあまりありません。し...
欧州特許実務

パリルートで優先期間満了前に欧州特許出願をしても早期権利化効果はありません

欧州での早期権利化を意図して優先期間の満了前にパリルートで欧州特許出願がされる場合があります。しかしパリルートの欧州特許出願の場合、審査の開始時期は出願日を基準に決められるのではなく優先日を基準に決められます(EPC規則70条(2))。この...
欧州特許実務

スイス特許庁のFTO調査サービスってどうなの?

欧州でFTO(Freedom to operate )調査をする場合は英語の特許文献だけではなく、最低限、ドイツ語そしてフランス語の特許文献まで調査範囲を広げなければなりません。このような多言語のFTO調査を一定以上の品質を保ちながら実行で...