ドイツ最高裁判所の進歩性判断スキーム

ドイツの最高裁判所(Bundesgerichtshof; BGH)によるスキームでは発明の進歩性を判断する際に以下の3つの事項を考慮します(GRUR 2001, 939, 942)。

1)出願または特許の解決手段に到達するには当業者はどのような工程を実行しなければならないか?

2)思考をその方向に向ける動機が当業者にあったか?

3)当業者がそのような思考に基づき出願または特許の解決手段に到達することを具体的に肯定または否定する材料は何か?

欧州特許庁のProblem Solution Approachと比較するとかなり柔軟なアプローチです。欧州特許庁では発明の課題の新規性や引用文献中の逆教唆についての論点は進歩性の判断の際にほどんど考慮されることがありませんが、ドイツ特許庁ではこれらの論点も考慮されているように感じます。

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