最近の日本では「飲みにケーション」といえば昭和の悪しき遺産として忌み嫌われていたりもします。「こんな馬鹿げた風習は欧米には無い」と言われたりもしますが実はそんなことはありません。
少なくともドイツ(というか弊所)では、確かに日本のように仕事の後に飲みに行くという風習はありませんが、週末に上司の家に招待されたり、自分が上司を招待したりした際にお酒を交えてコミュニケーションを取る機会は結構あります。さらに私の場合、日本出張中は毎日のように同行している上司と飲みに行ったりしています。
しかしドイツで飲みにケーションを苦痛に思ったことはありません(単に私がお酒好きなだけかもしれませんが。。。)。以下に私がドイツの飲みにケーションで良いなと感じた5点を述べたいと思います。
1.少人数
あまり飲み会の参加者が多いとどうしても不特定多数の耳が気になり、個人的な話をすることを躊躇してしまいますが、少人数ですと安心して自分の話をすることができます。
この点ドイツではクリスマスパーティ等の定期的なイベントを除いてあまり大人数で飲みに行く風習がないので気に入っています。飲みにケーションをお互いのことを良く知り合うためのツールと考えると参加者の数はベストで2人、多くても5人程度が適切ではないかと思います。
2.飲みにケーション中は上下関係一切なし
飲みにケーションでは上司であっても私を立場の対等な友人として扱ってくれます。飲みの誘いをする段階から私の都合を先に聞いてもらえますし、お店選びでも私の希望を優先してくれたりします。断っても嫌な顔はされません。
飲んでいる最中も、私の話に傾聴してくれますし、仕事に関して説教を言われることは決してありません。説教をされながら飲む酒ほどまずいものはありません。部下である私がリラックスできるように色々と計らってもらいありがたいなあと感じます。
3.お酌なし
ドイツにはお酌文化がありません。特に私の住むバイエルン地方では他人からお酌されるのは不快とされています。このため完全に自分のペースで飲めるので楽です。
4.飲み過ぎない
理性を失うほど飲むとろくなことがありません。肉体的にも悪影響があります。その点ドイツではほろ酔い程度で会がお開きになるので精神的にも肉体的にも楽です。
5.2次会はなし
ドイツでの「飲みにケーション」は開始から1~2時間程度でお開きになります。このぐらいの時間ですと「もう少し話したかったな」という余韻を残しつつ飲み会が終わるのでまた一緒に飲みに行きたいという気持ちになれます。
まとめ
以上の5点によりドイツの飲みにケーションによれば「上司の説教がうざい」などのデメリット無しで「お互いをよく知り、社内でのコミュニケーションをより円滑にする」というメリットを享受できていると感じます。
実際に弊所でも多くのプロジェクトが日本出張中に新橋のガード下で決められていたりもします。
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