マンハイム地裁でのNokia対Daimler侵害訴訟の背景のまとめ

自動車の通信機能に関する特許に基づきフィンランドの通信機器大手のNokiaがドイツのDaimlerによる自動車の製造の差止を求めた裁判で8月18日にマンハイム地裁がNokiaの主張を認める判決を下しました。この判決はドイツで現在進行形で大きな衝撃と議論を巻き起こし、日本でも日経新聞に取り上げられるなど話題になりました。しかしこのマンハイム地裁の判決がこれほど注目を集めるに至った多くの当事者、機関そして論点が絡む複雑な背景は日本ではあまり知られていません。

そこでこの事件の背景をまとめてみました。

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Daimler 「これからは”つながる車(コネクテッドカー)”の時代ですね。サプライヤーさん達も部品の製造お願いします。」

Nokia 「うちらはつながる車に必要な通信規格の標準必須特許もってますよ。忘れないで下さいね。」

Daimlerのサプライヤー 「じゃあNokiaさん、ライセンスを下さい。」

Nokia  「イヤですね。」

Daimler 「よし、部品もそろったしつながる車作り始めますよ。」

Nokia 「Daimlerさん、オタクうちの特許を侵害してますよ。ライセンス料払ってもらわないと。」

Daimler 「いやいや、オタクこそうちのサプライヤーにライセンス提供しなかったじゃないですか。そんなのFRAND 条項違反ですよ。まずはサプライヤーにライセンスを提供してください。」

Nokia 「おやおや、困りましたね。そしたらマンハイム地裁に白黒つけてもらいましょうか。マンハイム地裁さーん、Dailmerがうちの特許権を侵害しているので差止してもいいですよね?」

ドイツ連邦カルテル庁 「Nokiaの差止請求は競争法に違反している恐れがあり、欧州全体での統一的解決が必要です。ですのでマンハイム地裁さん、本事件は欧州司法裁判所に付託した方がよいですよ。」

マンハイム地裁 「DaimlerはNokiaの特許権を侵害してますね。FRAND 条項違反でも無いです。欧州司法裁判所に付託なんてしませんよ。」←今ココ

参考サイト:
https://www.heise.de/news/Bundeskartellamt-unterbricht-Patentstreit-zwischen-Nokia-und-Daimler-4792505.html
https://landgericht-mannheim.justiz-bw.de/pb/,Lde/Startseite/Aktuelles/Pressemitteilungen

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