欧州特許弁理士試験ってどれぐらい難しいの?

欧州特許弁理士試験にの難易度に関する質問をよく頂戴するので記事にまとめてみました。日本の弁理士試験の短答試験に対応するプレ試験(EQE Pre-examination)と日本の弁理士試験の論文試験に対応する本試験(EQE Main-examination)とに分けて説明します。

プレ試験

概要

20問の問題からなるマークシート式試験です。20問のうち10問が法律に関する問題で、10問がクレーム分析に関する問題です。試験時間は4時間です。

試験言語はドイツ語、英語またはフランス語から選択可能です。

最高点は100点で、70点以上獲得すれば合格となります。

合格率

2019年の合格率は88.37%でした。

EPO - Results and statistics
Results and statistics - advice on how to become a European patent attorney, announcements, information on admittance and enrolment, the compendium.

何をどれぐらいの勉強すればよいか?

私自身は過去問を五年分ぐらい数回繰り返して、条文を読み込む以外のことはしませんでした。また準備に費やした勉強時間は100時間程度だったと思います。独学のみでも十分に合格可能です。

本試験

概要

欧州特許弁理士試験の本試験はA部、B部、C部およびD部の4つの科目の試験からな、内容および試験時間は以下の通りです。

A部(明細書作成) 3.5時間

B部(OA対応)  3時間

C部(異議申立) 5時間

D部(法律問題) 5時間

試験言語はドイツ語、英語またはフランス語から選択可能です。

それぞれの科目試験の最高点は100点で、50点以上獲得すればその科目は合格となります。全ての科目に合格できなかった場合は、翌年以降、不合格の科目のみを受験することになります。

合格率

A部:79.24%

B部:52.63%

C部:49.57%

D部:49.50%

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何をどれぐらいの勉強すればよいか?

A部、B部およびC部に関しては過去5年分の過去問を繰り返して解きました。一方でD部については試験範囲が広いので過去問だけでは不十分と思い、欧州特許弁理士試験用の準備講座を運用しているデルタパテント社の問題集を購入し、過去問と並行して勉強しました。またD部については条文の論点をまとめたレジュメも作成しました。その時のレジュメは過去の記事「欧州特許弁理士本試験D部用の論点レジュメ」で公開しています。

本試験の準備に費やした勉強時間は500時間程度でした。A部およびB部に合計150時間、C部に150時間、そしてC部に200時間程度費やしました。

私自身は特に講座に通うことはしなかったので独学でも合格可能な試験です。ただ周りの試験経験者からのアドバイスがなければ合格は難しかったと思います。このため周りに最近の試験の経験者がいない環境では情報収集という観点から講座に通った方が良いかと思います。

また過去の記事「欧州弁理士試験 反省会」でも書きましたが、それなりに準備をして試験に臨んだものの初日は試験の雰囲気にのまれてしまったので、試験に慣れるという意味でも模試ぐらいは受けておいたほうが良いかもしれません。

まとめ

日本の弁理士試験の合格には最低2000時間ほどの勉強時間が必要と言われています。一方で欧州特許弁理士試験は上述のように600時間、すなわち日本の弁理士試験の1/3程度の勉強時間でも合格が可能です。つまり難易度という観点からは欧州特許弁理士の試験のほうが日本の弁理士試験よりも簡単です。

日本の弁理士試験に合格されて次のステップを模索中という方は、選択肢の一つとして欧州特許弁理士試験を検討してみてはいかがでしょうか。

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