欧州特許庁の審査官ってどれぐらい稼いでるの?

欧州特許庁の審査官が高給取りであることは日本でも有名ですが、具体的にどれぐらいの金額を貰っているかはあまり知られていません。

実は欧州特許庁の審査官の給与は、欧州特許庁が2013年から毎年発行しているSocial Reportに公開されています。

そこで過去5年(2015~2019)のSocial Reportに公開されたミュンヘンで働く審査官の一般的な手取り月給を以下に紹介します。

2015年:

手取り月給:11214 EUR (約136万円)
内訳
基本給:+9204 EUR
世帯手当:+552 EUR
外国滞在手当:+ 2026 EUR
扶養手当:+660 EUR
諸経費:-1201 EUR

2016年:

手取り月給:11521 EUR (約139万円)
内訳
基本給:+9606  EUR
世帯手当:+576 EUR
外国滞在手当:+1921 EUR
扶養手当:+671 EUR
諸経費:-1254 EUR

2017年:

手取り月給:12124.20 EUR (約147万円)
内訳
基本給:+9972.81  EUR
世帯手当:+598.37 EUR
外国滞在手当:+2190.30 EUR
扶養手当:+697.08 EUR
諸経費:-1334.36 EUR

2018年:

手取り月給:12785.74 EUR (約155万円)
内訳
基本給:+10536.57  EUR
世帯手当:+632.19 EUR
外国滞在手当:+2308.89 EUR
扶養手当:+717.88 EUR
諸経費:-1409.79 EUR

2019年:

手取り月給:15927 EUR (約192万円)
内訳
基本給:+13441  EUR
世帯手当:+806 EUR
外国滞在手当:+2897 EUR
扶養手当:+743 EUR
諸経費:-1960 EUR

備考:

・Social Reportでは一般的なミュンヘンで働く審査官とは、Social Reportでは配偶者有り、子供二人、欧州特許庁で働くためにドイツ国外からミュンヘンに移住してきた審査官と定義されています。

・欧州特許庁は国際機関になるのでそこで働く職員は国に所得税などの税金を国に納める必要がありません。このためここで開示した金額がそのまま手取りの金額となります。

・欧州特許庁の審査官のなるための条件は、EPC加盟国の国籍を有すること、理工学系の修士以上の学位を有すること、そして欧州特許庁の公用語(ドイツ語、英語、フランス語)の1つについて優れた知識および他の2つについて実務的な知識を有することです。日本人が欧州特許庁の審査官になるには最低でも日本国籍を捨ててEPC加盟国の国籍を取得するか、日本に欧州特許条約に加盟してもらうかが条件になります。

・欧州特許庁の審査官の子供にはミュンヘンにあるインターナショナルスクール(European School)に無料で通う権利が与えられます。

・この他にも市場よりも低金利な住宅ローン、魅力的な年金制度などの福利厚生も整っています。

ソース:
EPO Social Report
https://jobs.epo.org/content/Profile/?locale=en_GB
https://csc-archive.web.cern.ch/2007/this_year_school/Scientific_Programme/Programme_update/Evening_presentations/Broch.%20Exam%20Jan.%202005.pdf

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