欧州弁理士試験 反省会

先日の記事でもアナウンスしましたが、先週に欧州特許弁理士試験の本試験を受けてきました。今回は試験を振り返りたいと思います。

1.試験の概要

欧州特許弁理士試験の本試験はA部、B部、C部およびD部の4つの科目の試験からなり、スケジュールは以下のようになっています。

 初日:D部(法律問題) 5時間

 2日目:A部(明細書作成) 3.5時間
      B部(OA対応)  3時間

 3日目:C部(異議申立) 5時間

それぞれの科目試験の最高点は100点で、50点以上獲得すればその科目は合格となります。全ての科目に合格できなかった場合は、翌年以降、不合格の科目のみを受験することになります。

ちなみに日本語版Wikipediaの欧州特許弁理士のページでは「試験問題は公用語(英独仏)の3カ国語で出題され、受験者は英独仏の最低3カ国語ができなければならない」と記されていますが、現在ではこの要件が廃止され、英語・ドイツ語またはフランス語の1言語のみで受験することができます。私は試験言語に英語を選択しました。

2.感想

とにかく体力が求められる試験でした。計16.5時間、集中力を保つためにはそれなりの体力と工夫が必要であることを実感しました。十分な睡眠および栄養を含めた体調管理と日が終わる毎の気持ちの切替えをしなければ体力的、精神的にとても辛くなります。

またそれぞれの科目の試験時間は長いのですが、読む量および書く量も膨大なため全体的に時間が足りません。例えばC部では読むべき資料のページ数が27ページとかなり膨大です。その資料の内容を分析するだけでもかなりの時間を要してしまいます。読む量に比例して書く量も膨大となります。その結果、答案構成の検討時間にはほとんど時間を費やすことはできません。資料
の情報を整理して短時間で頭の中で答案構成を整える答案構成能力と、限られた時間内で出来るだけ多くの内容を原稿用紙にアウトプットする筆力が求められます。

また資料の持ち込みが許可されていますが、資料の内容に精通していないと持ち込んだ資料はほとんど役にたちません。「問題の論点に関する記載はどこに書いてあったっけ?」という状態では時間のロスが大きすぎるからです。

A部、B部、C部およびD部の4科目を全て受験する場合、試験自体は日本の弁理士試験よりもかなり辛いです。「もう二度と全4科目の受験はしたくない」が正直な感想です。

3.感触

D部では時間配分を誤りました。その結果2つの設問についてほとんど時間を割くことができず、不完全な形で試験を終えるという事態を招いてしまいました。という訳でD部については最も自信がありません。

A部、B部およびC部については、いくつかのミスはあるものの、一応答案を完成させることができました。題意把握ミス等の大きなミスが無ければ合格点には達したのではという感触です。

ただ多くの合格者の方々から、個人の感触と実際の結果は大きく剥離すると聞いています。このため実際どのような結果になるのかは全く見当が付きません。

4.反省点

自分なりに過去問を同じ時間で解いてみたりと本番の試験対策はしていたつもりだったのですが、特に初日のD部では実際の試験にビビッてしまい雰囲気に吞まれてしまいました。

またD部に関しては、持ち込んだ資料に精通はしていたのですが、それでも重要箇所を探すのに貴重な時間を多くロスしたと思います。重要箇所をまとめたレジュメをもっと充実させておくべきだったと反省しました。

また筆力の不足も実感しました。ほぼすべての科目において時間切れで頭の中のアイディアを完全にアウトプットできず歯がゆい思いをしました。

試験の結果は例年7月初旬ごろに発表されます。とりあえず結果発表までは試験のことは忘れて試験準備中にたまった案件の処理に集中したいと思います。上述したようにもう二度と全4科目を受験したくないので少なくとも1科目、出来れば2科目以上合格していてくれと切実に望むばかりです。

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