EESR後に従属クレームを追加しても審査官はほとんど見てくれません

欧州特許庁における権利化過程においてEESR後に出願時にはなかった従属クレームを追加するご指示をいただくことがあります。

これは独立クレームの特許性が認められなかった場合には追加の従属クレームの特許性について審査をしてもらい、好ましくは追加の従属クレームについては特許性を認めてもらえることを期待した対応かと思います。

しかし欧州特許庁の審査官はEESR後は従属クレームを審査する義務がありません。

拒絶決定に関する欧州特許庁のガイドライン E-IX, 2.7には、

A single ground is enough to refuse an application, so it is not always necessary to deal with all the dependent claims.

とされすべての従属クレームを取り扱う必要は必ずしもないことが明記されています。

また欧州特許庁の審決R 14/10でも以下のようにEPC上、従属クレームの審査が義務ではないことが名言されています。

there was no obligation under the EPC to carry out the examination […] in its entirety, i.e. in respect of all pending claims if a claim considered unallowable has been maintained

つまりEESR後は、欧州特許庁の審査官は(極めて出願人フレンドリーな審査官を除いて)独立クレームの特許性が無いと判断した時点で、従属クレームの審査はせずに拒絶理由通知を発行します。

このため上述のように「独立クレームの特許性が認められなかった場合には追加の従属クレームの特許性について審査をしてもらい、好ましくは追加の従属クレームについては特許性を認めてもらえることを期待」しても裏切られることがほとんどです。

このように独立クレーム以外の特徴も審査してもらいたい場合は、新たな従属クレームとしてではなく、Auxiliary Requestとして提出することをお勧めします。審査官はMain Requestの独立クレームの特許性が無いと判断した場合であっても、Auxiliary Requestがある場合は、Auxiliary Requestの独立クレームを審査することが義務付けられているからです。

タイトルとURLをコピーしました