今月からパリルートの欧州特許出願ではDASコードが必要になります

欧州特許庁はこれまで日本の優先権書類がWIPOのDigital Access Service (以下「DAS」)から入手できない場合であっても、無料で日本の優先権書類を入手し包袋に含めるというサービスを提供していました(ガイドラインA-III, 6.7)。このためこれまで日本からパリルートで欧州特許出願をする際に基礎出願のコピーやDASコードが求められることはありませんでした。

しかし7月1日をもってこの欧州特許庁による日本の優先権書類入手サービスは終了しました(Official Journal of the EPO May 2020)。

したがって7月1日以降の欧州特許出願までは基礎出願のコピーまたはDASコードが求められます。このため今後欧州代理人にパリルートの欧州特許出願の依頼をする際にはDASコードを添付することをお勧めします。

一方でPCT出願の欧州移行では国際段階で優先権主張手続が完了していますので、欧州移行段階で別途基礎出願のコピーやDASコードを求められることはありません(Paragraph 5.13.004, Guide for applicants: PCT procedure before the EPO)。

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