先日の記事「ドイツのオンライン包袋閲覧の手順」で、オンライン包袋閲覧が可能なのは2013年1月21以降に付与された特許、登録実用新案および公開された出願のみであり、それ以外の特許や出願については対象外であることを説明しました。
そうしたところオンライン包袋閲覧の対象外の出願や特許の包袋閲覧の手順はどうなるかとご質問を受けましたので、この場を借りて回答します。
1.手続き
結論から言いますと、オンライン包袋閲覧の対象外の出願や特許について包袋閲覧を希望する場合は、従来通り、包袋閲覧申請書をドイツ特許庁に郵送またはFAXしなければなりません。
一方で、オンライン包袋閲覧が導入された2014年1月7日以前は、包袋閲覧申請がなされると包袋内容のコピーがドイツ特許庁から送付されてきたのに対し、オンライン包袋閲覧が導入された2014年1月7日以降は、包袋閲覧申請がなされるとこれまでオンライン閲覧の対象外であった包袋内容がオンライン閲覧可能な状態にされます(以後「オンライン包袋閲覧申請」とも称します)。通常、包袋閲覧申請書をドイツ特許庁が受理してから14日以内に包袋内容がオンライン閲覧可能な状態にされます。
ちなみに包袋閲覧申請書でオンライン閲覧でなく包袋内容のコピーの送付を希望をすれば、従来のように包袋内容のコピーがドイツ特許庁から送付され(以後「書面包袋閲覧申請」とも称します)、包袋内容がオンライン閲覧可能な状態にされることはありません。
2.庁費用
オンライン包袋閲覧申請の庁費用はゼロです。一方、書面包袋閲覧申請の場合は、コピー代がかかります。
3.まとめ
オンライン包袋閲覧が導入される2014年1月7日以前は、ドイツ特許庁からの包袋内容のコピーの受取のために現地代理人を通して包袋閲覧申請をせざるを得ませんでした。しかし現在では包袋閲覧申請がされると包袋内容は通常オンライン閲覧可能状態にされるだけで、包袋内容のコピーを受け取る必要なくなりました。このため現地代理人を通さずに日本から直接、包袋閲覧申請書をドイツ特許庁にFAXまたは郵送すれば包袋閲覧が可能となったそうです。
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