以前の記事「EESR後に出願を放置するだけで審査費用が全額返還されます」で欧州特許庁ではEESRの受領後、実体審査開始よりも前に出願を取下げた場合、審査費用が全額返還されることを説明しました。
ここで疑問になるのはいつ実体審査開始が開始されたかを確認できるかということです。
実はこの実体審査の開始日はEPOのRegisterから確認することができます。
より具体的には以下の図に示すようにEPOのRegisterの「EP All documents」の項目における「Examination strated」の通知の日付(下記例の場合は2023年6月29日)が実態審査の開始日になります。
したがってEESRに対して応答した後であっても、EPOのRegisterの「EP All documents」の項目においてまだ「Examination strated」を確認できない場合は、出願を能動的に取り下げれば審査費用が全額返還されます。
ちなみにEPOはもともと実体審査開始予定日を事前に(少なくとも2ヶ月前に)通知すると公表していましたが(Notice from the European Patent Office dated 30 June 2016 concerning refunds of the examination fee参照)、実際はこのような事前予告はなく実態審査の開始日がいきなりRegisterで公表されるという運用となっています。
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