スイス特許庁のFTO調査サービスってどうなの?

欧州でFTO(Freedom to operate )調査をする場合は英語の特許文献だけではなく、最低限、ドイツ語そしてフランス語の特許文献まで調査範囲を広げなければなりません。このような多言語のFTO調査を一定以上の品質を保ちながら実行できる調査会社というのは限られます。

一方でドイツ語およびフランス語を公用語とするスイス連邦知的所有権機関(Swiss Federal Institute of Intellectual Property、以下「スイス特許庁」と称します)がFTO調査サービスを提供していることはあまり知られていません。

そこで今回はスイス特許庁によるFTO調査サービスの概要を説明します。

費用

4000~6000ユーロ

納期

依頼から3~4週間

納品される調査報告書に含まれる項目

1.調査方法および調査結果をまとめた5ページ程度のレポート
2.リンク付き重要特許文献のリスト
3.各重要特許文献の書誌的事項および要約

FTO調査の依頼から納品の流れ

まずスイス特許庁のサイトのフォームに必要事項を入力し、FTO調査の見積りを依頼します。

見積りの依頼から1~2日ほどでスイス特許庁からメール経由で見積りが送られてきます。見積りの内容を確認し、問題なければメール経由で正式に依頼をします。

正式な依頼から3~4週間ほどでメール経由で調査報告書が納品されます。

調査の品質について

FTO調査サービスを提供する民間の調査会社と比較するとスイス特許庁の費用は割高です。しかし民間の調査会社では見つからなかった重要特許文献がスイス特許庁のFTO調査で見つかったという経験を何度かしたことがあるので、スイス特許庁によるFTO調査の品質は高いというのが個人的な感覚です。

FTO調査に漏れがあるとその後に莫大な費用がかかるリスクがあることを鑑みると、スイス特許庁によるFTO調査サービスのコストパフォーマンスは悪くないと思います。

その他

スイス特許庁はFTO調査サービス以外にも特許の有効性調査サービス商標調査サービスも提供しています。

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