欧州では審査時のクレーム解釈に明細書が参照されません

ドイツ・欧州と日本との審査で根本的に考えが異なるのがクレーム解釈をする際に明細書を参照するか否かです。

例えば日本ではクレームの記載が不明確な場合は、「明細書又は図面中に請求項の用語についての定義又は説明があるかどうかを検討し、その定義又は説明を出願時の 技術常識をもって考慮して請求項中の用語を解釈することによって、請求項の記載が明確といえるかどうかを判断する。その結果、請求項の記載から特許を受け ようとする発明が明確に把握できると認められれば36条4項2号の要件は満たされる」とされています(日本審査基準 第I部 第2章 2.2.2.1)。すなわち日本の審査ではクレームの解釈に明細書が参照されます。

一方、ドイツおよび欧州ではクレーム中の用語の解釈に明細書は参照されず、例えばクレームが記載が不明確な場合は、クレームの記載自体で意味が明瞭になるよう、クレームの補正が求められます(EPO GL F-IV, 4.2およびX ZR 93/85参照)。同様に新規性の判断でもクレームの解釈のために明細書が参照されません。

このため、ドイツおよび欧州においては
「○○という用語は、明細書で記載されているように●●という意味なので本発明は明確(新規)である」
といった主張は、残念ながら無意味です。

上記例の場合は、ドイツおよび欧州ではクレームにおいて「○○」を「●●」という用語に補正しなければ明確性(新規性)は認められません。

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