パラメータ測定方法をクレームに追加することが求められたら(欧州)

欧州特許庁は、クレームがパラメータを含む場合、パラメータの測定方法をクレームに組み込むことを要求してくることで有名です。しかしパラメータの測定方法の記載は長かったり、まとめずらかったりしてクレームに組み込むことは容易ではありません。

この場合、図面や明細書の記載を参照することで構成要件を特定するオムニバスクレーム<が使えたりします。

オムニバスクレームは、EPC規則43条(6)に規定されているように欧州でも「絶対に必要な場合を除いて」認められていません。しかしパラメータの測定方法の記載が極めて長い場合(例えば明細書で1ページ以上)やパラメータの測定方法が図面と不可分の関係で説明されている場合は、EPC規則43条(6)に規定する「絶対に必要な場合」に該当するとして、例外的にオムニバスクレームが認められることがあります(T796/01、T0723/04)。

このため欧州特許庁において審査官からパラメータをクレームに追加することを求められた場合は、オムニバスクレームも選択肢の1つとして検討しておくとよいでしょう。

EPC規則43条(6)
クレームは、絶対的に必要な場合を除いて,発明の技術的特徴を指定する際に,明細書又は図面の引用に依拠してはならない。特にクレームは,「明細書の……の箇所に記載されているように」又は「図面の第何図に示したように」のような表現を含んではならない。

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