ドイツ特許実務

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ドイツにおけるプロダクトバイプロセスクレームの記載要件

ドイツの最高裁の判決(BGH GRUR 93, 651)によると、ドイツでプロダクトバイプロセスクレームが許されるのは、「パラメータによる特徴付けがその特性によって不可能またはおおよそ実際的でない場合(wenn eine Kennzeich...
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ドイツ弁護士報酬法に基づく訴額別Attorney費用

ドイツの特許侵害訴訟(第一審)における弁護士報酬法(Rechtsanwaltsvergütungsgesetz)に基づくAttorney費用は以下のようになっています。以下の費用には弁護士費用だけでなく弁理士費用も含まれます。しかし、訴額が...
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第三者がドイツの裁判記録を閲覧するには

欧州一の特許訴訟大国であるドイツの裁判所の記録は、第三者にとっても非常に興味深い情報になります。 実際に日本からどのようにすれば第三者が裁判記録を閲覧できるかというお問い合わせをよく受けます。 しかしドイツでは、第三者が裁判記録を閲覧するに...
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日本からドイツ特許庁への出願数の推移 2008-2015

コメント日本からドイツへの出願数の増加率は2012年から4年連続で脅威の年間20%以上となりました。これによりこれまでドイツ国外からの出願数においてトップの座を保持していた米国(2015年:6147件)を抜き、日本は2006年以来9年ぶりに...
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ドイツにおけるEarly Processing(Vorzeitige Bearbeitung)

欧州特許庁と同様にドイツでもPCT23条の規定により、移行期限満了(優先日から30ヶ月)前に審査を開始することは原則禁止されています。 この禁止は、仮にドイツへの移行と同時に審査請求をしても、促進審査を請求しても解除されません。 この禁止を...
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【Q&A】日本語ドイツ特許出願についてよくある質問

日本語ドイツ特許出願についてよくある質問をQ&A形式でまとめてみました。 Q. 誤訳訂正はできる? A. 原文の日本語書面に基づいて補正ができるので(BlPMZ 98)、誤訳訂正も可能です。 Q.誤訳訂正ができる時期は? A. 審査段階、異...
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国内代理人を選定しないとどうなるの?ドイツ編

先日の記事で、ドイツを含むいくつかのEPC加盟国では欧州特許の成立後のValidation(有効化)の際に国内代理人の選定が要件ではない旨を説明しました。欧州特許成立後に国内代理人を選定しなかった場合、問題が想定されるのは(1)年金納付時お...
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ドイツ実用新案における調査請求の要件

ドイツの実用新案制度においても日本の実用新案技術評価制度と同様に特許庁が実用新案出願または登録実用新案について先行技術を調査するサービスを提供しています(ドイツ実用新案法7条)。当該調査サービスを受けるための要件は以下の通りです。 1.主体...
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ドイツ分岐実用新案の要件

日本では特許出願を実用新案出願に変更することが可能です(実用新案法第10条)。 ただし特許出願を実用新案出願に変更した場合はもとの特許出願は取り下げ擬制されてしまいます(実用新案法第10条5項)。 ドイツでも日本の変更と似た制度があります。...
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特許権に基づく損害賠償請求権の消滅時効(ドイツ)

ドイツにおける特許権に基づく損害賠償請求権の時効は以下の通りです。 ・損害賠償請求権が生じ、特許権者が債務者を知りまたは知るべきであったときから3年 ・損害賠償請求権が生じたときから10年、および ・侵害行為から30年、 のうち早く満了する...
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方法クレーム中の用途限定の解釈(ドイツ)

日本では方法クレーム中の手段が同じであっても用途が異なれば、異なる発明と解釈されることがあります。 例えば、平成25年行ケ第10255号審決取消請求事件では、「芝草の密度,均一性及び緑度を改良するための」方法に関するクレームは、引用文献に示...
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日本語ドイツ出願のススメ

日本企業がパリルートでドイツ出願をする場合、日本国内で作成した英文明細書に基づいてドイツ代理人に独訳を依頼し、ドイツ語でドイツ出願をするのが一般的だと思います。 この場合、日本の担当者は通常ドイツ語書面のチェックをできないので、日本企業側に...
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修正版分割の時期的要件(ドイツ)

以前の記事でドイツでは異議申立の決定が確定するまで分割が可能であるということを説明しましたが、異議申立中の分割を規定した旧ドイツ特許法60条は削除されていますので、現行法では適用されません。混乱を招いてしまい申し訳ありません。現在では、ドイ...
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日本国内で新規性を喪失してしまったら

平成23年の改正によって日本では「新規性喪失の例外」の要件(特許法30条)が、大幅に緩和されましたが、欧州特許条約では以前として「新規性喪失の例外」の規定は極めて限られた場面でしか認められません(EPC55条)。具体的には欧州特許条約では「...