欧州特許実務

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発明の技術分野とClosest Prior Artとの関係

欧州特許庁ではProblem Solution Approach というアプローチに基づき進歩性が評価されます。 このProblem Solution Approachは:  1.「Closest Prior Art(主文献)」の特定  2...
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EPOによる無料ウォッチングサービス

欧州特許庁は、Register Alertという対象となる出願や特許の経過情報が更新された場合に、電子メールで通知するウォッチングサービスを無料で提供しています。 このウォッチングサービスを使用すれば当事者ではなくても平行して1000件のウ...
ニュース・コラム

口頭審理 ノンネイティブの戦略

欧州特許弁理士になってから補助者としてではなく担当者として口頭審理を任されることが増えました。しかしながらドイツ語も英語もネイティブではない私にとっては口頭審理においてまともに戦ったのでは明らかに不利です。このため語学面の弱点をカバーし少し...
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EPOでは分割出願はお早目に

審査の終盤、特許出願が査定になりそうになったときに、分割出願をして原出願でカバーしきれなかった実施形態の権利化を目指すという手法は日本では一般的です。しかしながら欧州特許庁では審査の終盤になって初めて分割出願の要否を検討するのではなく、審査...
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サーチレポートの応答期間に10 Days Ruleは適用されるか?

欧州特許庁では以下のEPC規則126条(2)で定めるように、書類が発送日(郵便サービス提供者に引き渡した日)から10日後に到着したとみなされる10 Days Ruleというものがあります。  「EPC規則126条(2) 通告が(1)に従って...
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基礎出願と欧州出願とで出願人が異なる場合は権利譲渡の証明が必要です

日本企業が欧州特許庁に出願する場合は、ほとんどの場合日本国内でなされた基礎出願に基づく優先権を主張してなされます。 そして基礎出願の出願人と欧州特許出願の出願人とが異なることが多々あります。 例えば、   基礎日本出願の出願人:A   欧州...
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EPOでの異議申立の口頭審理は見学が可能です

欧州特許庁での異議申立の口頭審理は第三者に公開されています(EPC116条(3))。このため何人であっても欧州特許庁での異議申立の口頭審理を見学することができます(ただしオンライン包袋閲覧の対象でない個人情報または営業秘密に関わるやり取りが...
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EPOにおける異議申立ての新フロー

欧州特許庁が掲げる「Early and Certainty」における異議申立てのフローは以下の通りです。 備考: ・特許権者に与えられる異議申立てに対する応答期間の4ヵ月は原則延長不可になりました(GL E-VII, 1.6)。 ・新フロー...
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EPOで不明確と指摘されたら早めに対応した方がよいです

欧州特許庁におけるクレームの明確性(Clarity)の厳しさは日本の出願人の悩みのタネです。以下の記事ではそんな欧州特許庁の状況に腹を立てた日本の弁理士の方がドイツ代理人から受けたアドバイスを紹介しています。 EP 欧州 明確性 この記事で...
欧州特許実務

欧州代理人の費用を効率的に比較するためのシート

欧州代理人を選択する上で代理人費用は極めて重要な事項であると思います。このため欧州代理人を選択するにあたってはいくつかの事務所から料金表を取り寄せ、各事務所の費用を比較するのが通常だと思います。 しかしながら各事務所の料金表をいうものは標準...
ニュース・コラム

どのような特許が欧州単一効特許に適しているか?

色々と紆余曲折はあったものの欧州単一特許制度は2017年の12月ごろには発効するであろうと言われています。 欧州単一特許制度が発効した後は、欧州特許庁での特許査定後に特許権者は、各移行国の特許の束であるこれまでの欧州特許か、EU25ヶ国内で...
欧州特許実務

EPOでのPPHは制度的欠陥を抱えています

日本ではPPHは審査を促進しかつ査定率もあげられる手段として紹介されいます。しかし残念ながら欧州特許庁ではその効果は全く期待できません。それは欧州特許庁ではPPHの要件と効果が全くかみ合っていないからです。 まずは欧州特許庁におけるPPHの...
出願

PCT出願の欧州移行を依頼する際に必要な書面・情報

日本からPCT出願の欧州移行の依頼を欧州代理人にする際には以下の書面および情報が必要になります。PCT出願のドイツ国内移行を依頼する際に必要な書面および情報と若干異なるので注意が必要です。  ・PCT出願書面の英訳(EPC規則159条(1)...
ニュース・コラム

ここで敢えて欧州特許庁を推してみる

欧州特許庁における審査が「遅い、高い、厳しい」というイメージがすっかり定着してしまったせいか、近年日本の出願人には欧州特許庁の人気がありません。日本からの出願数は2012年から連続で減少しています(「日本から欧州特許庁への出願数の推移 20...