欧州特許実務 EPOの異議で明確性が審査されるクレーム補正 欧州ではクレームの明確性は出願の拒絶理由にはなりますが(EPC84条)が異議理由にはなりません(EPC100条)。 一方で異議の過程でクレームが補正された場合はEPC101条(3)に従い補正後のクレームの明確性が異議における審査の対象となる... 2022.05.06 欧州特許実務
欧州特許実務 UPCでのOpt Out申請は権限の無い第三者でもできてしまいます UPC協定発効後の移行期間中はOpt Out手続きにより従来の欧州特許について統一特許裁判所の管轄を除外することができます(Opt Outって何という方は過去の記事「欧州単一特許制度についてよくあるQ&A」をご参照下さい)。 このOpt O... 2022.05.04 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州単一効特許に基づくライセンス契約または譲渡契約にはどの国の法律が適用されるか? 遅くとも来年には取得可能と言われている欧州単一効特許(unitary patent)は、EU加盟国からなる参加加盟国の全域にわたって一括で効力を有する権利です。また規則(EU)No 1257/2012第7条は、欧州単一効特許はライセンス契約... 2022.04.29 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州特許庁における委任状の書き方 欧州特許庁において例えば代理人を変更する場合には委任状の提出が求められます。欧州特許庁は親切にも編集可能な委任状のフォームをWEBサイトで開示していますが、フォームの記載欄に何を記入し、どのチェックボックスにチェックをすべきかについては戸惑... 2022.04.07 欧州特許実務
その他 欧州ではクレームされた特徴が全て1の引例に開示されていても新規性が認められることがあります 日本ではクレームされた特徴が全て1つの引例に開示されていれば、仮に当該特徴の組合せが特定の実施形態や実施例で明示されていなくとも、新規性が否定されることが多いです。一方で欧州特許庁ではクレームされた特徴が全て1つの先行技術文献に開示されてい... 2022.03.30 その他欧州特許実務
欧州特許実務 ダミーで異議申し立てすると実験データが無視されることがあります 欧州で異議を申し立てる際には自らの素性を隠すためダミーで異議を申し立てることがあります。特に真っ向からの争いを好まない日本企業はダミーで異議を申し立てることが多い気がします。しかしこのダミーの異議申立てには異議申立人が提出した実験データが信... 2022.03.17 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州での維持年金の追納期間の終了日は必ず月の末日になります 欧州では維持年金は出願日の対応日が属する月の末日(納付期限日)までに納付しなければなりません(EPC規則51条(1))。しかし、納付期限日から6月以内ですと割増料金を支払うことを条件として、維持年金を追納することができます(EPC規則51条... 2022.03.09 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州ではクレームされた数値範囲が公知範囲とオーバーラップすると新規性が否定されます 以前の記事「EPOにおける数値範囲の新規性」および「EPOにおける数値範囲の新規性②」では、以下の例1のようにクレームされた数値範囲が先行技術文献に開示された数値範囲よりも狭い場合は、選択発明として新規性が認められ得ることを説明しました。 ... 2022.02.25 欧州特許実務
欧州特許実務 どのような場合に好ましい数値範囲を除く補正が許されるか? 以前の記事「欧州特許庁における数値範囲の補正」では、以下のような広い範囲の下限(または上限)と好ましい範囲の下限(または上限)とを組み合わせる補正、すなわち好ましい数値範囲を除く補正は「クレームで言及されている範囲での作業を当業者が真剣に考... 2022.02.23 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州では単従属クレーム同士を組合せる補正が新規事項の追加と判断されることがあります 日本では複数の単従属クレームの特徴をメインクレームに追加する補正をしても新規事項を指摘されることはまずありません。しかし補正による新規事項の追加に大変厳しい欧州特許庁ではこの補正が問題となることがあります。 今回は複数の単従属クレームの特徴... 2022.02.20 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州単一特許制度についてよくあるQ&A I. 欧州単一効力特許について Q. 欧州単一効特許(unitary patent)とはなんですか? A. 一言でいうとスペイン、クロアチア、ポーランドを除く欧州連合(EU)内で一括で効力を有する特許です。 Q. これまでの欧州特許と何が違... 2022.02.18 欧州特許実務
欧州特許実務 PCT出願の欧州移行のFurther Processingにかかる費用 欧州ではPCT出願の移行期限の31カ月を渡過した場合であってもFurther Processingという救済手段により、移行期限の渡過から(厳密にはLoss of rightの通知から)2月以内であれば追加費用の納付を条件に移行が可能です。... 2022.02.16 欧州特許実務
欧州特許実務 欧州特許庁、手続料金の値上げを公表 2022年版 欧州特許庁は2022年1月のOfficial Journalで2022年4月1日から手続料金を引き上げることを公表しました。主な料金の改定は以下の通りです(カッコ内は旧料金)。 オンライン出願料 130ユーロ(125ユーロ) クレーム料 1... 2022.02.09 欧州特許実務
欧州特許実務 [EPC83条]パラメータの測定方法の欠如が実施可能要件違反となる場合[T 0593/09] クレームに記載されたパラメータの測定方法が明細書に記載されていない場合、通常はEPC84条に基づき不明確と指摘され、EPC83条の実施可能要件の問題とはなりません。しかし特定の条件下ではクレームに記載されたパラメータの測定方法が記載されてい... 2022.02.04 欧州特許実務